[いつやるか] チームでのプロジェクト開始時
[用意するもの] ー
[注意点] ー
様々な職種の人とチームを組むことにより、新しい視点でプロジェクトを進められます。セールス、データアナリスト、カスタマーサービスなどの多職種の方をチームメンバーにすることで、違う視点から考え方を取り入れてプロジェクトを進行することができます。「何をやるか」よりも「誰とやるか」は、チームのパフォーマンスに大きな影響を与えます。まず、必要なチームメンバーの数、メンバーの仕事の状況、プロジェクトの開始と終了のタイミングを検討しましょう。
かつての日本では、「環境の変化度合い」も「人材の連携度合い」も小さいチームが多かった。だが現在は、どちらの度合いも大きいチームが増えてきている。つまり、チームに多様なメンバーを集め、メンバーを流動化することが求められているといえる。
高度に発達したネットワーク社会では、以前よりも簡単に外部からチームメンバーを集められるようになった。チームメンバーは自ら探すもの。この意識をもてるかどうかで、チームづくりは大きく変わる。その際には、自分のチームにどのようなメンバーが必要なのか、明確な指針を持っているかどうかが、チームづくりの明暗を分ける。
引用:チーム作りの参考書の決定版『THE TEAM 5つの法則』を要約 より引用
タックマンモデル
更に、チームづくりのためのフレームワークも存在します。なかでもビジネス書などでよく取り上げられるタックマンモデルとは、チームビルディングをするうえで4つの発展段階があることを示し、その過程について明らかにしたものです。心理学者であり、オハイオ州立大学元教授のブルース. W. タックマンが1965年に提唱したのち、1977年に新たに1段階を加え、現在では5段階の段階があるとされています。タックマンモデルを学ぶことで、チームメンバーの成長とチームリーダーが各段階で打つべき対策が明確になります。たとえ能力が高いメンバーを集めてチームを作っても機能しないことも往々にしてあり得ます。正しく導かれたチームは崩壊することなく、要求されている成果、もしくはそれ以上の成果を出すことも可能です。
チーム形成においての各段階は下記のように定義されます。
1、形成期(Forming):メンバーが決定され、チームの目標などを模索する
2、混乱期(Storming):チームの目標などをめぐって感情や意見の対立が生じる
3、統一期(Norming):役割、目標などの認識が一致し、チームが安定する
4、機能期(Performing):チームの力が十分に発揮される
5、散会期(Adjourning):目標達成などによりチームが解散される
「形成期」はチームメンバー同士お互いをあまり知らないため、自分の意見を言わずに相手の意見を待ったり、リーダーに指示を仰いだりすることが多く見られます。「混乱期」には、メンバーや仕事の進め方が少しずつ見えてくるようになり、チームの目的・目標に対する意見や、人間関係、具体的な業務の進め方について対立が生まれるやすくなります。リーダーはメンバーの意見を聞き客観的に分析し、チームをあるべき方向へと導くことです。「統一期」には混乱を乗り越え、チームの目指す目標、各メンバーの役割が認識が一致し、統一感が生まれはじめます。それぞれの持ち味が生かされてくる状態がベストです。「機能期」はチームに結束力が生まれ、チーム一丸となって課題に取り組むことができる、最もパフォーマンスを発揮できる段階です。リーダーからなにか指示をすることなくメンバーが自らが考えて協力し、課題を解決していくことができます。
チームリーダー、マネージャーなどチームビルディングを主導する人は、現在チームがどの段階にいるのか、適切なチームビルディングができているのかを適宜確認しましょう。適切なチームビルディングを行うことで、チームが崩壊することなく機能期までたどり着くことができます。タックマンは、混乱期や統一期などを経験しなければ、チームの力は発揮されないと提唱しています。統一期の段階まで着実に進められない場合、チームは混乱期に逆戻りすることもあります。また、新しくメンバーが加入したチームは、一度チーム全体が形成期の状態に戻ることを忘れないように気をつけましょう。
チームメンバー同士、もしくはチーム自体が崩壊しないよう、正しい軌道に乗せるために重要な要素のひとつは、透明性です。 次のチームミーティングでタックマンのステージモデルについて話してみませんか?